こんにちは、原田です。
シルバーウィークはどのように過ごされましたか?
僕はほとんど出勤でしたが、合間に映画「だれも知らない建築のはなし」を見てきました。
1960年代から現在に至るまでの日本と世界の建築の歩みを
、
日本人建築家としては磯崎新、安藤忠雄、伊東豊雄の3氏が振り返るドキュメンタリーで、
エンディングでは現代の建築家が抱えるジレンマが吐露されていました。
日本の建築家が世界に出て行く先駆けの時代にどのような歴史があったのか、
磯崎新が道を作り、若き日の安藤忠雄や伊東豊雄が何を思ってその道を辿って行ったのか、
など、興味深かったです。
しかし最も共感したのは、映画の終わりの方で語られる、現代の建築家の満たされない思い、のようなものでした。
それは社会との距離感への不安であり、建築という職能が今の時代において、社会に貢献しているという実感の薄さです。
僭越ながら、このことはすごく実感しています。
建築という業界の中で、本質的に社会に貢献している、またはしようとしている組織なり団体なりというのは、いったいどれ程あるのでしょうか?
僕が探している限りでは、他の業種に比べて見当たる頻度が少なく、建築業界の身重さを感じてしまいます。
時代の変化に伴い、コミュニティ・デザインやソーシャル・デザインなど、
ソフト面が大きな影響力を持つようになった今、建築というハードを扱う職能が
今後どのように社会とつながっていくのかを問い直す、良い機会となりました。
渋谷のシアター・イメージフォーラムで、10月9日まで上映されていますので、
興味のある方は是非ご覧ください。
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